JSでサブネットマスクの計算

2021-02-04
javascriptnode.js%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%B4%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0
    

目次

概要

JSでIPv4のサブネットマスクの計算を行った時の記録及び自分用メモです。

JSでIPの計算を行う機会なんて殆どないかもしれませんが、(node.jsは別として) 重要な理論を整理するためにJSで実装してみました。

JSによるサブネットマスク関連の計算

大前提としてサブネットの計算を整理しておきます。

※ ここに記載しているコードは"最低限の機能"しか実装しておらず、入力値をチェックする機構はないので注意が必要です。例外的な値を入力すると誤作動します。

IPv4アドレス文字列をNumber型に変換する

IPv4アドレスの文字列、例えば 192.168.0.1 といった形式の文字列をbit演算を利用して計算するために Number型 に変換しておきます。

具体的には次のような手順で変換します。

192.168.0.1 # IPアドレス表記11000000.10101000.00000000.00000001 # 2進数に変換3232235521 # 10進数表記
// IPv4 to binary string
const ip2bin = (ip) => ip.split(".").map(e => Number(e).toString(2).padStart(8, '0')).join('')
// IPv4 to Number
const ip2long = (ip) => parseInt(ip2bin(ip), 2)
// Number to IPv4
const long2ip = (num) => {
    let bin = Number(num).toString(2).padStart(32, '0')
    return [
        bin.slice(0, 8),
        bin.slice(8, 16),
        bin.slice(16, 24),
        bin.slice(24, 32),
    ].map(e => parseInt(e, 2)).join('.')
}

console.log(ip2bin("192.0.34.166")) // 11000000000000000010001010100110
console.log(ip2long("192.0.34.166")) // 3221234342
console.log(long2ip(ip2long("192.0.34.166"))) // 192.0.34.166

余談ですが、ip2long/long2ipはPHPで同じ名前の関数が存在します。

ip2long - php.net

これらを参考にしました。

CIDR と サブネットの相互変換

CIDRは2進数で表示された場合の先頭からの1の数を表しており、1〜32の値となります。

なので次のような関係が成り立ちます。

26  # CIDR11111111.11111111.11111111.11000000 # 26個1を並べ2進数表記に変換255.255.255.192 # 1バイト(=8bit)ずつに区切ってそれぞれを10進数に変換する

コードにするとこのようになります。

// CIDR to Number
const cidr2long = (cidr) => parseInt(String("").padStart(cidr, '1').padEnd(32, '0'), 2)
// CIDR to SubnetMask
const cidr2subnetmask = (num) => long2ip(cidr2long(num))
// SubnetMask to CIDR
const subnetmask2cidr = (ip) => ip2bin(ip).split('1').length - 1

console.log(cidr2subnetmask(26)) // 255.255.255.192
console.log(subnetmask2cidr("255.255.255.192")) // 26

ネットワークアドレス と ブロードキャストアドレス

ネットワークアドレス(開始アドレス)は、IPアドレスとサブネットマスクのAND(論理積)で求められます。

また、ブロードキャストアドレス(終了アドレス)は、IPアドレスと反転したサブネットマスクのOR(論理和)で求められます。

ただし、そのままビット演算子を利用して論理積や論理和を求めようとすると32ビット符号付き整数として計算されてしまうため符号なしとして計算してやる必要があります。

具体的には論理右シフト>>>を利用して "符号なし" に変換します。

したがって、ネットワークアドレスとブロードキャストアドレスは次のように求めます。

// ネットワークアドレス
const getNetworkAddr = (ip, subnetmask) => (ip & subnetmask) >>> 0
// ブロードキャストアドレス
const getBroadcastAddr = (ip, subnetmask) => (ip | ~subnetmask) >>> 0

クラス

IPアドレスは使用するネットワークの規模によってクラスA〜C + 特殊用としての「D」や実験用の「E」に分かれています。

  • クラスA 0.0.0.0 ~ 127.255.255.255
  • クラスB 128.0.0.0 ~ 191.255.255.255
  • クラスC 192.0.0.0 ~ 223.255.255.255
  • クラスD 224.0.0.0 ~ 239.255.255.255
  • クラスE 240.0.0.0 ~ 255.255.255.255

これを次のようにコードに落としました。

const getClass = (ip) => {
    if (ip2long("0.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("127.255.255.255")) {
        return 'A'
    }
    if (ip2long("128.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("191.255.255.255")) {
        return 'B'
    }
    if (ip2long("192.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("223.255.255.255")) {
        return 'C'
    }
    if (ip2long("224.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("239.255.255.255")) {
        return 'D'
    }
    if (ip2long("240.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("255.255.255.255")) {
        return 'E'
    }
    return false;
}
console.log(getClass(ip2long("192.168.0.1"))) // C

改めて計算方法を整理する

改めて整理してサブネットマスク関連の一連の計算を行います。コード全て載せます。

const ip2bin = (ip) => ip.split(".").map(e => Number(e).toString(2).padStart(8, '0')).join('')

const ip2long = (ip) => parseInt(ip2bin(ip), 2)

const long2ip = (num) => {
    let bin = Number(num).toString(2).padStart(32, '0')
    return [
        bin.slice(0, 8),
        bin.slice(8, 16),
        bin.slice(16, 24),
        bin.slice(24, 32),
    ].map(e => parseInt(e, 2)).join('.')
}

const cidr2long = (cidr) => parseInt(String("").padStart(cidr, '1').padEnd(32, '0'), 2)

const cidr2subnetmask = (num) => long2ip(cidr2long(Number(num)))

const subnetmask2cidr = (ip) => ip2bin(ip).split('1').length - 1

const getNetworkAddr = (ip, subnetmask) => (ip & subnetmask) >>> 0

const getBroadcastAddr = (ip, subnetmask) => (ip | ~subnetmask) >>> 0

const getClass = (ip) => {
    if (ip2long("0.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("127.255.255.255")) {
        return 'A'
    }
    if (ip2long("128.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("191.255.255.255")) {
        return 'B'
    }
    if (ip2long("192.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("223.255.255.255")) {
        return 'C'
    }
    if (ip2long("224.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("239.255.255.255")) {
        return 'D'
    }
    if (ip2long("240.0.0.0") <= ip && ip <= ip2long("255.255.255.255")) {
        return 'E'
    }
    return false;
}

const ipLong = ip2long("192.168.0.1")
const cidr = cidr2long(24)
console.log(`
IPアドレス: ${long2ip(ipLong)}
サブネットマスク: /${subnetmask2cidr("255.255.255.0")} (${cidr2subnetmask(24)})
ネットワークアドレス: ${long2ip(getNetworkAddr(ipLong, cidr))}
使用可能IP: ${long2ip(getNetworkAddr(ipLong, cidr) + 1)}${long2ip(getBroadcastAddr(ipLong, cidr) - 1)}
ブロードキャストアドレス: ${long2ip(getBroadcastAddr(ipLong, cidr))}
アドレス数: ${getBroadcastAddr(ipLong, cidr) - getNetworkAddr(ipLong, cidr) + 1}
ホストアドレス数: ${getBroadcastAddr(ipLong, cidr) - getNetworkAddr(ipLong, cidr) - 1}
IPアドレスクラス: ${getClass(ipLong)}
`)

そして出力結果がこちらになります。サブネット計算サイトの結果と一致しました。

IPアドレス: 192.168.0.1
サブネットマスク: /24 (255.255.255.0)
ネットワークアドレス: 192.168.0.0
使用可能IP: 192.168.0.1 〜 192.168.0.254
ブロードキャストアドレス: 192.168.0.255
アドレス数: 256
ホストアドレス数: 254
IPアドレスクラス: C

参考にさせていただいたサイト

サブネットマスクとは? - CMAN

JSで32ビット符号付き整数に対してのビット演算でハマった - 404 motivation not found

IPアドレス(クラスの概念) - @network Cisco・アライド実機で学ぶ

    

関連記事

Node.js で作成した REST API を Docker化
Node.jsでREST APIを作成 コンテナ化 コンテナ化定義 コンテナ化作業 参考 Node.js で作成した REST API を Docker化した際のメモです。 Node.jsでREST APIを作成 まずはNode.js…

JavaScriptで優先度付きキューを実装する
優先度付きキューについて ソース 参考 JavaScriptで優先度付きキュー (プライオリティキュー) を実装する 優先度付きキューについて 具体的には次のような機能があります。 キューに対して要素を優先度付きで追加 (push…

next_permutationをJSで実装する
ソース 使い方 参考 C++で提供されている順列を生成する next_permutation のJS実装です。 ソース 順列が存在する場合はtrueを返し、そうでなければfalse…

応用情報技術者試験の合格体験記
受験時のステータス 受験結果 対策 スケジュール 午前問題 午後問題 参考書等 令和…

[JS]ラジアンから度数に度数からラジアンに変換する
コード 度数からラジアンへ ラジアンから度数へ サンプル ラジアンから度数に度数からラジアンに変換する際のスニペット。 コード 度数からラジアンへ ラジアンから度数へ サンプル

JS/TSのclassでclass名を取得する
コード JS/TSのconstructorを利用して自分自身のクラス名を取得する際のメモ。 コード このコードの結果は次のようになります。

JSで32ビット符号付き整数に対してのビット演算でハマった
具体例 参考にしたサイト JSでサブネットマスクの計算を行おうとしたとき、ビット演算でハマりました。その時のメモです。 JSでサブネットマスクの計算 JSでビット演算子を利用する場合 3…

JSでIPアドレスがサブネットマスクで指定した範囲内にあるか判定する
IPアドレスが指定した範囲内にあるかどうか判定 参考にしたサイト JSでIPアドレス(IPv4)が指定したサブネットの範囲に含まれるか判定するロジックを作った時の記録です。 IPアドレスが指定した範囲内にあるかどうか判定 処理としては、IP…

プログラムの数値計算で発生する誤差の種類 丸め誤差・打ち切り誤差・桁落ち
はじめに 誤差の種類 丸め誤差 打ち切り誤差 桁落ち 情報落ち 桁溢れ誤差 参考にしたサイト コンピュータで出てくる誤差はいくつかありますが、 それらをコードに落として整理しました。 はじめに 例えば の計算の答えは 0.6666666666…

AWS Amplify に Next.js (SSG) で作ったアプリをデプロイする
はじめに 操作 Next.js (React) アプリの作成、Gitへのプッシュ AWS Amplifyでプロジェクト作成 参考にしたサイト この記事では、React / Next.js アプリケーションを作成し、AWS Amplify…

最新の投稿

Node.js で作成した REST API を Docker化
Node.jsでREST APIを作成 コンテナ化 コンテナ化定義 コンテナ化作業 参考 Node.js で作成した REST API を Docker化した際のメモです。 Node.jsでREST APIを作成 まずはNode.js…

JavaScriptで優先度付きキューを実装する
優先度付きキューについて ソース 参考 JavaScriptで優先度付きキュー (プライオリティキュー) を実装する 優先度付きキューについて 具体的には次のような機能があります。 キューに対して要素を優先度付きで追加 (push…

AWS Amplify で コンテナベースのデプロイを行い REST API を構築
検証した環境 やってみる 初期準備 パイプラインを確認 終了処理 参考 AWS Amplify で コンテナベースのデプロイを行い REST API を構築した際のメモです。 検証した環境 amplify 5.1.…

Pythonでソケット通信を実装しメッセージの送受信を行う
ソース server.py client.py 動かしてみる 参考 Pythonでソケット通信を実現する方法です。 ソース server.py サーバ側のソースです。 client.py…

next_permutationをJSで実装する
ソース 使い方 参考 C++で提供されている順列を生成する next_permutation のJS実装です。 ソース 順列が存在する場合はtrueを返し、そうでなければfalse…

応用情報技術者試験の合格体験記
受験時のステータス 受験結果 対策 スケジュール 午前問題 午後問題 参考書等 令和…

[JS]ラジアンから度数に度数からラジアンに変換する
コード 度数からラジアンへ ラジアンから度数へ サンプル ラジアンから度数に度数からラジアンに変換する際のスニペット。 コード 度数からラジアンへ ラジアンから度数へ サンプル

CentOS8 に Python + OpenCV をインストール
インストール テスト CentOS8 で標準で提供されているパッケージで Python + OpenCV 環境を構築する方法です。 検証した環境は CentOS8.3 (Docker) です。 インストール まず opencv…

[Perl] CentOS8 に plenv をインストール
インストール Step1 事前準備 Step2 PATHを通す (README通りにインストール) Step2 PATHを通す ($HOME以外にplenvをインストール) Step3 Perlインストール Step4 cpanmインストール CentOS…

JS/TSのclassでclass名を取得する
コード JS/TSのconstructorを利用して自分自身のクラス名を取得する際のメモ。 コード このコードの結果は次のようになります。

Tags

Dates

s-yoshiki
s-yoshiki
githubtwitterqiita
Web作ってますが、インタラクティブなプログラミングも好きです。
JavaScript / Vue / node.js / PHP / AWS / OpenCV
© 2021   404 motivation not found